ワールドカップ優勝まで20年 JFA名誉会長・田嶋幸三「育成をビジネスとして成立させないと勝てない」 (2ページ目)
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Jクラブの収入で最も大きいのはスポンサー収入だ。観客動員による収入がそれに次ぐ。移籍金収入の割合はまだ少ない。しかし、のびしろは大きい。
高井幸大が川崎フロンターレからプレミアリーグのトッテナムに移籍した際の約10億円が今のところJリーグ最高額だが、20~30億円は欧州中堅クラスの主力級の移籍金として普通の金額である。Jリーグからの直接移籍ではないが、佐野航大(NEC→PSV)、上田綺世(フェイエノールト→リール)がこの規模だ。欧州でも高額な部類だが、5大リーグの主力に据えるための移籍なら50~80億円が相場だ。世界的スターなら100億円を超える。
仮に1500万ユーロ(約28億円)の移籍がひとり成立すると、Jクラブの推定強化費が最大で30億円程度なので、強化費は倍増する計算になる。
選手の実力だけでなく、いくつかの条件も加わる。まず年齢。欧州側は転売益(次の移籍での利益)を狙っているので25歳以上では買い手がつきにくい。移籍金も下がる。イングランドの場合はGBE(労働許可)制度がある。代表戦、Jリーグ、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場時間が規定に達している必要があり、日本の場合は代表歴とACLがポイントになる。
つまり24歳以下で代表歴があり、ACL出場歴もあることが1500万ユーロ移籍を成立させる条件と考えられる。逆算すると10代でJデビュー、23歳までに主力かつ代表入り、というスケジュール感。さらにACL出場常連クラブに所属していれば有利。
ベンフィカ(ポルトガル)やアヤックス(オランダ)は1500万ユーロクラスの移籍を量産する体制が組まれていて、Jクラブが当面のモデルとすべき存在である。もしそうしたクラブが出現すれば、強化費は飛躍的に増加するので、Jリーグのトップに君臨する可能性が出てくる。Jクラブは育成力を高めることで、クラブのスケールを大きくできる。しかし、その認識がまだ十分に浸透していないのが課題なのかもしれない。
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