ヤクルト真中満監督の野望「目標は最下位脱出じゃなく...」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text y Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

―― 真中監督は、昨年、一軍で打撃コーチをされている時も自主性を求めていました。

「もちろん、与えられた練習やコーチから手取り足取り教えてもらうことも大事です。しかし、それだけだとスランプになった時や、試合中に困難な場面に出くわした時に、その壁を乗り越える力がつきません。やはり、自分で悩んで解決しない限り、前に進めない。まずは自分で考えて、それでも解決できない時にコーチや監督が助言するというのが理想ですね。選手たちに自主性を求めると、手を抜いたり、いい加減にやったりするイメージがありますが、まったく逆です。選手たちは本当によく練習しています」

―― 投手陣についてお聞きします。昨年、チーム防御率は4.64でリーグ最下位。最後まで先発ローテーションを確立できなかった印象があります。

「今年のローテーションは、現段階でもう5人は決まっています。小川泰弘、成瀬善久、石川雅規の三本柱に、3年目の石山泰雅と2年目の杉浦稔大。特に、石山と杉浦の若いふたりは、昨年、経験を積むことができました()。彼らが自信を持ってシーズンを戦ってくれれば、いい結果がついてくると思います」
※昨シーズンの石山泰雅、杉浦稔大の成績
石山/登板35試合(先発14試合)、3勝8敗、防御率4.53
杉浦/登板4試合(先発4試合)、2勝2敗、防御率3.52

―― 2月22日のオープン戦では、肩の手術からの復活を目指す由規投手が先発して、2回を無失点に抑えました。

「由規は思った以上に腕が振れていましたね。だからといって、特別扱いするつもりはありません。現時点では先発6番目の枠を、八木亮祐、木谷良平、徳山武陽、村中恭平たちと争うことになると思います。それに、館山昌平も近いうちに戻ってきますし、競争はさらに激化する。となれば、実績のある石川だってうかうかできなくなる。そういう状況になるのが理想ですね」

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る