【箱根駅伝】当日メンバー変更も完全予想。区間エントリーに見る3強の戦略 (5ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 もし青学大と僅差で往路を終われば、6区の口町は区間賞争いができるという自信があるはず。そこで青学大の前に出れば、櫻岡は小椋の焦りを誘うような走りもできる。そんな戦略がうまく当たれば、あとは先頭の優位性を活かしながら接戦に持ち込んで粘り勝つという思惑だろう。

 3強の優勝争いは、どこかで1枚でも歯車が狂えば脱落するような熾烈な戦いになりそうだ。

 そんなとき、その一角を崩す可能性を持つのが早大だ。山下りの6区には、58分11秒の区間記録を更新する57秒台突入の可能性がある三浦雅裕(4年)を擁している。他の区間を見ても粒が揃っており、5区に起用される安井雄一(2年)も一時の不調から立ち直ってきたようだ。うまく流れに乗ってトップと僅差で往路を終えれば、6区で逆転して優勝争いに割って入ることができる。

 さらに東海大学にもチャンスがある。5区には、2大会連続区間5位で、14年には区間1位の設楽啓太(東洋大)に50秒差の1時間20分06秒で走っている宮上翔太(4年)がいる。ただし、前回、1年生ながらエース区間の2区を1時間08分32秒の区間7位で走った川端千都(2年)が、今回は7区に回ったのが若干の不安材料。戦力的には揃っているだけに、1区に起用された湊谷春紀がどのくらい走るかにかかっているだろう。

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