村元哉中・髙橋大輔、全日本フィギュア首位発進も「お互いのリズムのズレが出た」。初制覇に向け「何も考えない」がテーマ

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

12月22日、全日本選手権RDの村元哉中・髙橋大輔12月22日、全日本選手権RDの村元哉中・髙橋大輔この記事に関連する写真を見る

【自信があるように振る舞ってます】

 12月21日、大阪。全日本選手権の公式練習でリンクに立ったふたりは、表情を明るく輝かせていた。動きに無駄や迷いがない。ツイズルで息を合わせてもピッタリだった。

 村元哉中が振り返って肩越しに笑顔を見せ、髙橋大輔もそれに誘われるように優しい笑みをもらした。

「こっち(大阪)に入ってから、本当にいい練習が積めていて。うまくいかないと、必要以上に集中しないといけないんですが、今は感じたままで滑れています。1、2年目の全日本は、あまり納得のいく演技ができなかったのですが、今回は何も考えず、できることに集中して」

 村元はそう言って、気力に満ちた目をした。

「自信? あるように振る舞っています。そう自分に言い聞かせて」

 髙橋は彼らしい表現で、充実感を語った。

 親しみを込めて「かなだい」と呼ばれるふたりにとって3度目の全日本選手権が幕を開けようとしていた。

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