「ビビらずに跳べば大丈夫」。本田真凜、世界ジュニア優勝の勝負度胸 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

「今回はショートが大事だということを痛感しました。でも、フリーで立て直すということを学んだので、これからはそこも強みになっていくのかなと思います。順位は去年の世界ジュニアと同じ3位だけど、内容的には成長していると思うので、そこはしっかりアピールできたと思う」と悔しさを滲ませながら語った樋口。合計では自己最高に届かなかったが、183・73点で3位に食い込んで手応えをつかんだ。

SP8位から4位まで追い上げた白岩優奈SP8位から4位まで追い上げた白岩優奈 また、SP8位で第3グループでの滑走となった白岩は、演技終了直後にフィニッシュでふらつきながらも右手を力いっぱい振る納得の演技を披露。それでも、自分のスコアを見て「最初の2種類の連続ジャンプが認定されたのはうれしいですけど、フリップで注意マークが付けられたのと、最後の3回転ルッツがアンダーローテーションになってしまったのは悔しい」と、修正すべきポイントをしっかりチェックしていた。

 白岩の得点は115・36点と思ったより伸びなかったが、SP14位から追い上げたエリザベット・ツルシンバエワ(カザフスタン)を0・76点差で抑える171・59点で4位。

「ショートは、自分の前でロシアの選手や真凜ちゃんがすごい得点を出したので、自分もやってやろうと思って緊張してしまったのが反省点でした。でも今日は、私の前でカザフスタンのツルシンバエワ選手がすごい得点を出したけど、自分は自分と思って演技ができたのはよかったです。フリーで挽回しようとは思わず、元気な演技をしようとだけ思っていました。それができてよかったです」

 ロシア勢に不運なアクシデントが続発した今大会、日本女子の3人は、それぞれの力を発揮し、しっかりと強さを見せる結果になったといえる。本田と白岩は14歳、樋口は15歳。ジュニア世代で活躍を続ける彼女たちが、これからどのような成長をしていくのか、期待が高まる。

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