角田裕毅、2度目のブラジルはガスリーに代わってチームを牽引。セナの生まれ故郷で主役になれるか (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 ペナルティポイントというのは本来、危険なドライビングに対して科されるものだった。しかし、今季になってその運用にずれが生じ、ガスリーのみならず多くのドライバーが以前から異論を唱え、FIAとの間で話し合いを進めていたところだった。それだけに、ほかのドライバーたちからは同情の声も上がっている。

「彼のドライビングやミスに起因するものではないポイントが含まれている」(セルジオ・ペレス)

「すでに話し合いを進めていて、来年に向けて変更が加えられると理解している。ペナルティポイントは自車や他車に損害を及ぼすような危険なドライビングに対して科されるもので、現状では危険でないドライビングに対して出されているものがある」(バルテリ・ボッタス)

「ピエール(・ガスリー)に100パーセント同意する。僕のペナルティポイント3点はトラックリミット違反に対するもので、これは誰かを危険に晒すようなものではまったくなかった。あと2点はジェッダでの(ランス・)ストロールとの接触に対するものだったけど、ふたりの話し合いで僕のミスではなかったと結論づいている。このように、本来科されるべきではないポイントがたくさん科されている」(アレクサンダー・アルボン)

 今週末はスプリントレースが行なわれるだけに、バトルやペナルティの可能性は通常よりも大きくなる。慎重なドライビングが要求されるガスリーに代わって、角田がチームを引っ張らなければならない場面も出てくるかもしれない。

 優勝争いは、今季14勝を挙げて年間最多勝記録を塗り替えたマックス・フェルスタッペンが最有力候補であることは間違いない。しかし、マシン開発を進めてきたメルセデスAMGも毎戦のように優勝争いに絡んできており、フェラーリもメキシコシティGPのようなミスは犯さないと自信を見せている。

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