角田裕毅の7位入賞に「なんて速さだ」エンジニアも大興奮 「メルセデスAMGと互角に戦えるなんて...」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 ランド・ノリス(マクラーレン)の初優勝に沸くマイアミ・インターナショナル・オートドロームで、RBのピットガレージも角田裕毅の7位入賞の興奮に包まれていた。

「メガ! メガジョブ! 7位だ!」

 レースエンジニアのマッティア・スピニのレースフィニッシュを伝える声も興奮していた。

「なんて速さだ。なんてレース週末だ。こんなにポイントが獲れるなんてね!」

 角田も最高のレース週末が信じられないといった様子で返した。RBはスプリントと決勝で合わせて12点も獲得してみせた。

角田裕毅がまた大きな仕事をやってのけた! photo by BOOZY角田裕毅がまた大きな仕事をやってのけた! photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る 優勝したノリスと同じように、28周目のセーフティカーでピットインを済ませたことで、角田はポジションアップを果たした。しかしそれができたのは、スタートから28周にわたってミディアムタイヤを保たせながらハイペースで走ることができていたからだ。

「もちろんそれ(セーフティカー出動のタイミング)もありますけど、その前の5周、(メルセデスAMGのジョージ・ラッセルがピットインし)フリーエアになってからのペースがすごくよくて、自己ベストをどんどん更新していけたのが大きかったと思います。あそこでメルセデスAMGに匹敵するタイムを出せたことが、その後の結果を大きく変えたと思います」(角田)

 レース序盤に中団トップを走っていたのは、ハースのニコ・ヒュルケンベルグ。しかしタイヤのタレが早く、後続の動きに合わせて12周目にピットインし、早々にハードタイヤに履き替えた。

 ヒュルケンベルグが入らないのなら、先にピットインして新品タイヤで飛ばしてアンダーカット(先にピットインして抜くこと)を狙う戦略も考えていたが、ヒュルケンベルグが入ったため、角田は可能なかぎりステイアウトする当初の戦略を貫くことにした。

 メルセデスAMG勢のうしろでくっつきすぎないよう、2秒のギャップを開けてタイヤをセーブしながら走り、ラッセルがピットインして前がクリアになったところでペースを上げた。

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