白熱の全米オープン、2位6度のミケルソンに歓喜の瞬間は訪れるか (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 この戦いは、今でも"伝説"として語り継がれているが、驚くべきは、ウッズにとってこの優勝が、今のところ最後のメジャー勝利となっていることだ。

 当時、そんなことになるとは誰が想像しただろうか。そして残念なことに、今年の全米オープンには、そのウッズの姿がない。この歴史に残る名勝負を演じて以降、ウッズはヒザや背中などの手術を繰り返し、現在もリハビリ中の身にある。

 優勝した選手たちの名シーンは数え切れないほどあるが、一方で惜しくも敗れ去った選手たちの名も記憶の奥にしっかりと刻まれている。フィル・ミケルソン(46歳/アメリカ)もそのひとりだ。私に限らず、彼の名を聞くと、全米オープンにおける彼の悲運の姿を思い出すファンも多いのではないだろうか。

悲願の全米オープン制覇を目指すミケルソン(右)悲願の全米オープン制覇を目指すミケルソン(右) ミケルソンは、全米オープンにおいては過去6度も2位に甘んじて、いまだ未勝利である。4大メジャーのうち、マスターズ(2004年、2006年、2010年)、全英オープン(2013年)、全米プロ(2005年)は制しているが、全米オープンだけはあと一歩というところで何度となく涙をのんできた。自身のキャリア・グランドスラム達成も、なかなか果たせないでいる。

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