3強の壁を破ってメダルを。ウィルチェアーラグビーの挑戦

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • 名古桂士●写真 photo by Keishi Nako/X-1

『2015ジャパンパラウィルチェアーラグビー競技大会』が5月22日から24日まで千葉ポートアリーナで開催される。

観客が多く訪れたロンドンパラリンピック。写真はイギリス戦で戦う池崎大輔観客が多く訪れたロンドンパラリンピック。写真はイギリス戦で戦う池崎大輔 ウィルチェアーラグビーは車椅子同士の激しいタックル、競技用車椅子を巧みに操作して味方の進路をつくる戦略の奥深さが魅力で、2020年の東京パラリンピックでも実施されるパラリンピック正式競技。

 日本代表は、2012年ロンドンパラリンピックで4位、2014年世界選手権(デンマーク)、そして世界ランキングも4位と、メダルまであと一歩という位置にいる。だが、大舞台で幾度も涙を飲んできただけに、「(オーストラリア、カナダ、アメリカの)トップ3との距離は近いようですごく遠い」「4位以下の力は拮抗している」と、世界における日本の現在地を冷静に捉え、毎月の強化合宿などで強化を図りながら虎視眈々と3強の座を狙っている。

 その一角を崩すには、厳しいトレーニングを重ねるだけではなく、実戦経験としての国際大会が必要だ。昨年度からはじまったジャパンパラウィルチェアーラグビー競技大会は、世界の強豪国を招いて行なうため、短期間で濃密な国際試合を積むことができる成長の場である。

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