2024シーズンのF1勢力図が見えた レッドブル→フェラーリの次に有望なチームは? (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【メルセデスAMGのハミルトンは「走っていて楽しい」】

 一方、昨年は開幕当初のつまずきとコンセプト変更から、最終的にコンストラクターズランキング2位まで挽回したメルセデスAMG。マシンはレッドブル型のコンセプトを洗練させたもので、昨年型が抱えたナーバスな挙動は改善されている。

 しかし、一発の速さはなく、レースシミュレーションも本格的には行なっていないため、その実力は掴めない。現状では、やや苦戦しているようにも見える。

 ルイス・ハミルトンは言う。

「まだ準備の途中、といったところだね。昨年型に比べれば間違いなくよくなっているし、もちろん依然として脚回りは堅いしバンピーではあるけど、チームは冬の間にすばらしい仕事をしたと思う。

 レッドブルがまだ先にいることは明らかだけど、今年のマシンは去年よりも格段に走っていて楽しいし、まだまだ速さを引き出せる。これから開発を進めていくうえで、いいベースはできていると思う」

 昨年後半戦に驚異的な躍進を見せたマクラーレンも、現時点ではやや出遅れているように見える。チーム新体制の発足が今年に入ってからであり、マシンは十分な熟成が進んでいない状態での開幕となっているようだ。

 テストでも細かなトラブルで走行時間をロスし、レースシミュレーションを行なうことができなかったランド・ノリスは、やや不満な様子。それでも、マシンの進歩は感じているという。

「マシンが去年よりも進化しているかどうかといえば、間違いなく進化している。いろんなところがよくなっている。でも、ライバルと比べて競争力がどうかというのはわからないからね。

 いいポジションにいることは確かだと思うけど、レッドブルとの差はまだまだ大きいし、レッドブルだけでなくフェラーリともまだ大きな差があると思う。だからまだまだ改善する必要があると思っているけど、今週テストで学んだことをもとに、開幕戦に向けてさらに改善できると思う」

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