【競馬】七夕賞、復調気配の「GI馬」アルフレードに大駆けの予感 (2ページ目)

 ちなみに、C・ルメール騎手は、7月8日に大井競馬場で開催されたジャパンダートダービー(ダート2000m)でもノンコノユメ(牡3歳)に騎乗して快勝。ノンコノユメは直線に入るとよれかけたのですが、C・ルメール騎手が巧みにムチを持ち替えて、同馬の走りを矯正。最後は、しっかりと終(しま)いの脚を伸ばして勝利に導きました。

 今度は、そのC・ルメール騎手と"双璧"の技術を持つM・デムーロ騎手が、福島競馬場で初騎乗となります。正直、ソツのなさで言えば、C・ルメール騎手のほうが上に感じますが、M・デムーロ騎手は優れた勝負勘を持ち合わせています。レコンダイトで一発があってもおかしくありません。先週のC・ルメール騎手同様、福島開催を盛り上げてほしいところです。

七夕賞で4年ぶりの勝利を狙うアルフレード。七夕賞で4年ぶりの勝利を狙うアルフレード。 さて、このレースの「ヒモ穴馬」ですが、ようやく復調してきたアルフレード(牡6歳)を取り上げたいと思います。そもそも同馬は、2歳時に朝日杯フューチュリティS(2011年12月18日/中山・芝1600m)を制したGI馬。今回の出走馬の中では、唯一の存在です。

 アルフレードは、日本ダービー(13着。2012年5月27日/東京・芝2400m)に出走したあと、脚部不安で2年近くの長期休養を強いられ、復帰後はなかなか結果を出すことができませんでした。しかし、昨秋のオーロC(4着。2014年11月16日/東京・芝1400m)辺りから復調気配を見せ、今年2月の東京新聞杯(2月8日/東京・芝1600m)では、のちにGI安田記念(6月7日/東京・芝1600m)で2着と好走したヴァンセンヌ(牡6歳)に際どく迫る2着。完全復活を思わせる走りを披露しました。

 そこから、また3カ月ほど間が空きましたが、距離を延ばして臨んだ前走の新潟大賞典(5月10日/新潟・芝2000m)でも3着と奮闘。課題だった折り合い面をクリアし、それで脚を溜められた分、最後の上がり3ハロンでは32秒7という鋭い決め手を繰り出すことができました。距離に対する融通性も示しましたね。

 今回は、それから2カ月ぶりの出走。脚の状態を見ながら慎重に使っているのだと思いますが、逆に使ってくるからには、勝負になると見込んでのことだと思います。550kg前後の大型馬で、広いコースが向くように思われそうですが、意外と器用な脚を持っています。

 開幕序盤の、小回り福島の芝2000m。今のアルフレードには、ぴったりの条件だと思います。好勝負を期待したいですね。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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