「皐月賞はボクがへたくそ」デムーロのリオンディーズがダービーで復権 (5ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu  村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

「手前を替えたときに外にもたれたのは、バランスが悪いからではなく、あのレースはそれだけ消耗していたからです。例えば、ドゥラメンテは少し右回りで気を使わないといけない部分があります。でも、リオンディーズはそういった部分はありません。ですから、初めての左回りも問題ないと思います。

 あとはとにかくフットワークの大きな馬なので、広いコースの東京に変わるのは絶対にプラス。切れはないですが、伸び脚は今の現役ではナンバーワン。もしかしたら、直線の長い東京なら、坂を上ってから、今まででは見せなかったもうひと伸びがあるという期待もあります」

 リオンディーズは幸いにして皐月賞後のダメージも少なく、2週前、1週前とデムーロを背に追い切りを行なった。その手応えのよさに、デムーロも改めてダービーでの巻き返しを確信したという。

「先週、先々週と追い切りに乗りました。すごくいい感触で、皐月賞で負けたイメージが全部吹き飛ぶほど元気でした。今度はミスできません。あとはダービーまで自分がいいリズムでいられるように、それまでのレースで気分を上げていきたいです。今度は強い風が吹いても、自分の追い風にしたいですね(笑)」

 今年のダービーはデムーロ自身3勝目、さらに連覇がかかる。皐月賞で先着を許した3頭の鞍上3人はいずれも日本ダービー未勝利。“ダービーの勝ち方を知る”デムーロの執念がリオンディーズに届けば、捲土重来は十分にあるはずだ。


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