プロテストに一発合格! 330ヤード飛ばす人気YouTuber・尾崎翔太が目指すはツアープレイヤー (3ページ目)

  • 中山真甫●取材・文 text by Nakayama Maho

【ドライバーの飛距離UPには「捻転差」と「筋肉量」】

――先日、来年度の日本ツアーの出場権を争うQTに出場されていましたが、惜しくも3rd QT進出とはなりませんでした。ご自身と、QTを通過してツアーに出場している選手と比べて、明確な差は感じましたか?

「ツアーメンバーやFinal QTまで出場する人って、とにかく皆ドライバーが曲がらないんですよ。飛ぶのに曲がらない。パターも圧倒的に上手い。ただ、飛距離的なアドバンテージだけは自分にもあるな、とは感じました」

――尾崎プロはパターやアプローチなども上手な印象ですが、そんなに差があるんですね。

「実はあまりパターは得意ではないんです(笑)。Final QTに行く選手やツアープレイヤーは、150ヤード以内くらいからの精度もずば抜けています。そのあたりの距離からは、みんなほとんど2打であがっちゃうんですよね」

――つい先日、日本ツアーにも出場されているJ・チョイ選手が動画に出演されていました。

「全然レベルが違いましたね。パターも上手いですし、やっぱりドライバーは曲がらない。あとめっちゃ面白かったです(笑)」

――ドライバーといえば、先日ドラコンの大会(「ドラコンウルトラマン決定戦2023」)で松坂大輔さんと並んで優勝されていましたね。現在の最長飛距離はどれくらいですか?

「330ヤードくらいです。昔から飛距離には自信があって、中学生の時から260ヤードは飛んでいました。身長は150cmくらいしかなかったんですけどね」

――中学生で260ヤード。すでに飛ばし屋の女子プロ並の飛距離があったんですね。尾崎プロが考える、飛ばすためのご自身の強みって何でしょうか。

「難しい質問ですね(笑)。強いて言うなら上半身と下半身の捻転差くらい。あとは、大学に入ってから筋トレも始めたので、それもあると思います。僕の場合、本格的に筋トレをやるようになってから、明確に飛距離も伸びていきました」

――やはり筋トレは大事なんですね。ちなみに、飛距離に直結する筋肉は?

「よく聞かれますけど、どこを鍛えればいいとかは無いんじゃないかと思っています。個別の筋肉というより、全体的な筋肉量を増やすことが大切だと考えているので、トレーニングは大きい筋肉を中心に満遍なくやるのが大事です。大きい筋肉を鍛えるトレーニングは効率も良いと思います。最近はあまり筋トレをできていないんですけど、昔は週6でやっていました(笑)」

――尾崎さんは男性としては小柄な方(167cm)だと思うのですが、筋力以外の飛ばしの秘訣があればぜひお伺いしたいです。

「皆さん、すぐ飛ばせるようになりたいと言ってくるんですけど『これをやったらすぐに飛距離がUPします』みたいな、多分そんなオイシイ話って無くて、やはり地道な努力と練習が必要だと思うんです。あえてポイントとして挙げるとすれば、限界まで肩を回しながら、腰の部分で上半身と下半身の捻転差を作ることが大事です。体の柔軟性も要求されるので、日頃のストレッチも必要です。 あとは、僕は普段の練習の時からいつもマン振りするようにしています。抑えるショットばかり練習していたら飛距離が落ちますし、スイングも変わってきちゃうので。もちろんコントロールショットも練習はしますが、練習でマン振りしておかないとコースで振れなくなります。振れるようになってくると、飛距離も伸びてくると思います」

――簡単に飛ばせるようにはならないと。アマチュアが飛距離を伸ばそうとすると、その分ボールも曲がってしまいやすいと思うのですが、尾崎プロは飛距離をある程度妥協すれば、曲がりを抑えることができるのでしょうか。

「多分変わらないですね(笑)。だったら飛ばしたほういいかな、と。(持ち球のドローではなく)フェードボールを練習したりと、曲がらないように努力はしていますけど、飛ばすことより曲げないことの方が僕には難しいです」

――尾崎プロにスイングを教えてもらったら、飛ばせるスイング作りに繋がりそうですね。

「申し訳ないんですけど、僕が教えるとみんなチーピン※になっちゃってます(笑)」
※チーピン(球が低く飛び出して、急に左に曲がること。語源は麻雀牌の「七筒」から)

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