J・スピースは「ポスト・タイガー」か。米メディアの率直な評価 (2ページ目)
米ゴルフダイジェスト誌も、「ウッズのような派手さはないが、オールラウンドプレイヤーとして、ここまで勝利を重ねている」と、スピースへの評価は高い。そして、その強さは「精神力にある」と分析している。
というのも、平均飛距離(292.5ヤード、米ツアー76位)、フェアウェーキープ率(63%、同85位)、パーオン率(68%、同55位)と、ショットに関しては平均的な数字にありながら、メンタル的な要素が大きく影響するパッティング(1ラウンドの平均パット数27.74、同1位)では、突出した数字を残しているからだ。
そのうえで、米ゴルフダイジェスト誌は、スピースの精神力の「粘り強さ」を強調する。象徴的だったのは、全英オープンの最終ラウンドだという。スピースは8番パー3でダブルボギーを叩いて、一度は上位争いから退きながら、9番パー4、10番パー4と連続バーディーを奪って、すかさず優勝戦線に復帰したことだ。
「あれが、スピースの強さ。(勝負を最後まで)諦めない。その粘り強さは、これまでの"21歳"とは別次元にある」と、手放しで称えている。
加えて、同誌は、スピースの"人となり"に最大級の評価を与えている。「礼儀正しい」「誠実」「温和」......そうした言葉を並べて、スピースを評する。
実際、ファーストネームで呼び合うカジュアルなアメリカにあっても、スピースは「ミスター、ニクラウス」「ミスター、パーマー」と言って、年長者には常に敬意を表して、物事を語る。
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