谷繁元信が思い描く「選手兼監督ならではの2014年の戦い方」 (5ページ目)

  • キビタキビオ●構成 text by Kibita Kibio
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

野村 だけど、監督という立場で考えたら、何年後かはわからないけど、早かれ遅かれ自分自身は引退することになるよね。そうなったら誰かが正捕手として試合に出なければいけないわけだから、やはり育成も考えないといけないだろう。今はまだ、自分が144試合に出るつもりでいるだろうけど。

谷繁 いや、144試合は無理です。120試合ぐらいかな(笑)。

野村 さて、いよいよ2月1日からキャンプが始まるわけだけど、改めて兼任監督としての意気込みを聞かせてもらえるかな? 今までとは、また違う新たな気持ちだと思うんだけど。

谷繁 そうですね。でも、今までと同じように普通に入りたいです。そう思っています。普通に準備して同じように入りたい。ただその中で、昨年はやはり、選手の力だけで勝てるものではないということを再確認したというか、チームがちゃんとした方向へ行くには、上に立つ自分が間違えないようにしないといけない。そこはちょっと思っています。

野村 相手のことについては考えている? 今年も巨人は強いだろうけど。

谷繁 まだ、考えていません。ただ、言えるとしたら、巨人にだけ勝って優勝できるなら巨人にだけ勝ちにいきます。でも、そんな簡単な話ではないです。どこも力はありますから。

野村 確かに、まずは自分のチームをどうするかだと思う。それがしっかりできれば、おのずと結果は出るからね。

── 最後に、野村さんから谷繁さんにエールをお願いします。

野村 まずは、体をしっかり整えて頑張って欲しい。体がしっかりしていれば、どうにでも枝葉は広げられると思う。そのために、自主トレをしっかりやっているだろうから。でも、「普段どおり入りたい」と聞いた時点で安心したよ。監督として考えると、入り方が難しいと思っていたから。心配なのは、バッティングだけです。

谷繁 元々そんな打てないから大丈夫です。

野村 あとは、ぜひ日本一になってもらって、来年もまたこういった話をしよう。その時、「おめでとう!」と言えるように、頑張って!

谷繁 はい。ありがとうございました!

おわり


谷繁元信×野村弘樹 対談(1)はこちら>

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