へっぽこ球団と見せかけ4年で世界一に。アストロズGMが使った魔法 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 ただプレーオフに入ると、アストロズは思わぬ苦戦を強いられることになりました。その主たる要因は、クローザーのケン・ジャイルズを筆頭とするリリーフ陣の不調です。そんな状況のなか、チームの重苦しい流れを変えたのが、デトロイト・タイガースからトレードで獲得したサイ・ヤング賞投手のジャスティン・バーランダーでした。

 ニューヨーク・ヤンキースとのリーグチャンピオンシップシリーズ第2戦、先発のマウンドを任されたバーランダーは1失点13奪三振というピッチングを披露して完投勝利。さらに第6戦でも7イニングを無失点で投げ抜き、見事にシリーズMVPに輝いたのです。

 バーランダーは当初、ドジャースにトレードされる予定でした。トレード期限の7月31日、タイガースはドジャースに打診していたのです。しかし、ドジャースはそれを断り、テキサス・レンジャーズからダルビッシュ有投手を獲得。アストロズはそのおかげで8月31日、プレーオフの出場資格期限ぎりぎりにバーランダーを獲得できたのです。

「世界一へのラストピースにバーランダーは絶対に欠かせない」と考え、大物トレードを成功させたルーノウGMの手腕は見事としか言いようがありません。バーランダーのアストロズ移籍は、シーズン途中でのトレードとしてはメジャーリーグ史上最高の成功例だと思います。

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