「【推しの子】のゴローは理想かも」人気声優・伊東健人 自身の声優像と、コンディショニングのための「ほぼ毎日」のトレーニングを語る (3ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 松林寛太●撮影 photo by Matsubayashi Kanta

【筋トレは"ムキムキ"ではなく健康を重視】

──筋トレといえば、伊東さんは積極的にボディメイクに取り組んでいるとお聞きしました。

「はい。もともとジムには通っていたんですけど、体づくりへの意識が強まったのは、2年前の2022年1月頃、新型コロナウイルスに感染してしまったことがきっかけでした。幸い軽症で、一度は高熱が出たものの、熱が下がってからは何も症状は出なかったんです。でもその時は発症日から10日間、自宅等で療養しなければいけなくて。やることがなく、時間を持て余していました。

 運動したいけど外出できないからジムには行けない。じゃあ、体力を落とさないために家でできることはなんだろう。そう考えた時に、フィットネスゲームを活用した自宅での筋トレを思いついたんです。約1週間で2〜3キロの減量に成功するほど、かなりの効果が得られました。仕事復帰した時に周りから「え、痩せた?大丈夫!?」って心配されちゃいましたけど(笑)」

──どんな方のトレーニングを参考にされていたんですか?

「これは今もですけど、女性の方のトレーニング方法を参考に実践しています。僕の場合、ムキムキになるほどの筋肉をつけたいわけではありません。とにかく健康第一で、今の体型をキープしていくことが理想。男性は筋肉量を増やす目的の方が多いので、しなやかな筋肉づくりを目指している女性用メニューのほうが、僕には合っているんです」

──自宅とジムでのトレーニングはどのようなスケジュールで行なっているんですか?

「仕事によって左右されることはありますが、自宅ではほぼ毎日、ジムには週1〜2回とやれる範囲で無理なく通っています。1日で行なうトレーニングの時間は、"1時間あればいい"という考え方でメニューを割り当てています。

 たとえば、その日は10時から仕事が始まると仮定して、9時には出発しないといけない。だったら8時から30分のトレーニングをこなして、残りの30分でシャワーを浴びたり、出かける準備に時間を使う。その日のスケジュールから逆算して、どうやって1時間確保し、どういう使い方をするかを日々考えていますね。

 人によっては、1時間すべてをトレーニングに費やしてもいいと思います。けど、それだと大変じゃないですか。せっかく鍛え始めたのに続かない可能性も出てきます。継続することを考えたら、自分に合った配分を決めることが重要だと思っています」

──一般のトレーニーにも参考になる考え方かもしれませんね。さまざまな種類のトレーニングを実践されていると思いますが、好きなトレーニングをあえて3つ選ぶとすれば?

「1つ目はブルガリアンスクワットです。片足を前に出して、お尻や太もも、ふくらはぎなど下半身を鍛えることができます。継続すると体がグラグラしてくるんですけど、軸をキープするために腹筋など上半身の筋肉も使うので、体幹の強化にもうってつけです。

 次はラット・プルダウン。懸垂と同じ動きをするマシンを使って広背筋を中心に鍛えられます。今年で36歳と、首や背中周りの硬さが気になる年齢になってきたので、このトレーニングはすごく大事にしています。

 そして最後は筋トレの代表的な種目でもあるベンチプレスです。どれだけの重量を上げられるか、というより、無理のない範囲で何回挙上できるかを意識しています。先ほどお話したとおり、どのトレーニングも筋肉量を増やすというより、健康と体型維持を意識して取り入れています」

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