鍵山優真が完全復活へ「すごく燃えてきています」 新たな4回転や繊細な演技への手応えを語る (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

●プログラムは継続「よりよくなっている」

 鍵山はプログラムについて、昨季のショートプログラム(SP)『Believer』とフリー『Rain, In Your Black Eyes』の継続を明かした。

「両方とも昨季と同じプログラムだけど、ところどころでちょっと振り付けを変えたり、ブラッシュアップをしてよりよくなっているので、その違いも楽しんでいただければと思っています。

 ショートは歌詞を聞くとずっと力強いという感じではないので、脱力感も意識してメリハリをしっかりつけて演じようと思っています。フリーもよりよくするために美しいポーズだったり、音のひとつひとつをしっかりとらえているので、そのあたりは成長している部分だと思います」

 そんな思いは、曲かけ練習で演じたSPでも見えていた。最初のサルコウは2回転になったが、そのあとは3回転ルッツ+3回転トーループを跳ぶと、トリプルアクセルを降り、フライングシットスピン、ステップシークエンス、チェンジフットコンビネーションスピンと続けた。

 後半の滑りは以前のような力強さや勢いを前面に出すようなものではなく、動き全体にキレがありながらも、緩急がより明確になって軽快さも感じられた。

「ショートは最初から最後まで力強い曲になっているので、自身も最後まで100%でやってしまうと観ている人も息ができない感じになって疲れてしまうと思う。だから強い部分と脱力する部分のメリハリをつけることで、プログラム全体の立体感というのがしっかり活きてくると思うし、飽きずに見ていただける部分になるかなと考えています」

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