井岡一翔vsフランコ「因縁の再戦」を3人の米識者が予想。より優位に立つのは? (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

Q4.逆に、フランコが勝つためにやるべきことは?

キム : 第1戦と同じく積極性を保ちつつ、状況によってシンプルに正確なパンチを打ちこめば優位に戦える。疑問なのは、初戦であれだけ自身を燃焼させたフランコが、再戦で同じことを繰り返す力が残っているかどうかだ。

ジッテル : 前戦のフランコは顔面を狙いすぎた感があったが、今回はボディブローを増やすのがいいだろう。井岡は顔面へのパンチを払うのがうまいが、ボディは空いている時間帯が見受けられた。メキシカン特有の左ボディを打ち込むことが、リマッチで"違い"を生み出すかもしれない。

 下の階級から上がってきた井岡と比べ、フランコの体はより大きく、若い。基本的に第1戦と同じように戦い、効果的なボディ打ちを加えれば、より支配的に戦える。その場合には明白な判定勝利が視界に入り、終盤のストップ勝ちも不可能ではない。

ゴンサレス : フランコは井岡にプレッシャーをかけ続け、相手の体重を後ろにかけさせることがポイントになる。第1戦でも、トレーナーのロベルト・ガルシア氏が「攻勢を続けろ」と指示するのが聞き取れた。それによって、井岡はカウンターを放つのが難しくなるはずだ。

Q5.試合の勝敗予想は?

キム : 第1戦から向上の余地があるとすれば、井岡のほうだと思う。激しい戦いの末、井岡が判定勝ちすると見る。

ジッテル : フランコが優位だと思う。リマッチで適切な対応ができるのは、だいたい若い選手のほうだ。第1戦をあらためて振り返っても、より大きく力強いフランコに対して、井岡はダメージを与えることができなかった。ハンドスピード、ハートの強さを持ち、もともとの適応力にも秀でた井岡が勝利の術を見つけるかもしれないが、やはり第1戦と同じく、フランコにやや分があると考えている。

ゴンサレス : 初戦とほぼ似たような流れになると予想する。その結果、フランコが勝利を手にし、防衛に成功するだろう。

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