【テニス】ジョコに完敗の錦織圭、ベルディヒ戦に勝機はあるか? (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

「すごく差は感じました。ショックは大きい。相手がものすごくよかった。サーブがもう少し入っていれば、スコアも変わっていたと思う。ちょっと強すぎたので、何を明確にしたらいいか、ちょっと出てこないので、少しずつ練習していくしかない」。まざまざとジョコビッチに力の差を見せつけられ、錦織は茫然自失状態だった。

「不安はあります」と語る錦織のコンディションが、急激に好転することが期待できない現状では、RR残り2戦も、厳しい戦いを強いられるだろう。ツアーファイナルズという大舞台で、錦織がベストコンディションで戦えないのは残念だが、約11ヵ月におよぶテニスシーズンを、いつも良い調子で戦うのは非常に難しい。その悪いなりのコンディションの中で、世界のトップ8の選手を相手に、錦織がどう戦っていくのか、そういう経験を積んでいくことも、来シーズンに向けて必ずプラスになるはずだ。

 錦織は、11月17日(現地時間)に、RR第2戦でベルディヒと対戦する。

「ベルディヒは、サーブと力強いストロークがあり、1本で決められるパワープレーヤー。でも、ちょっとした油断や荒さは、他の2人よりもあると思うので、その隙をついていけるようにしたい」(錦織)

 まずは1勝を挙げて、グループ上位2名が進出できる準決勝への望みを残したい。

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