ラグビー界の古い慣例を覆した「移籍は悪いことじゃない」梶村祐介のターニングポイントとなった「妻の後押し」 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

── 今季は2019年ワールドカップで南アフリカ代表の優勝に貢献したSH(スクラムハーフ)ファフ・デ・クラーク選手も加入しました。

「どこからでも何かしら狙っている選手なので、こっちも気が抜けないですね(笑)。彼の強気な姿勢はチームをすごくいい方向に導いてくれると思います。練習でも手を抜いたりすることは全然しないですし。いつも100%でチームのために動いてくれる。頼もしい存在です」

── プロ選手になって、特に気にかけていることはありますか?

「食事や栄養面に関しては、より気をつけるようになりました。僕は食べるものが毎日、一緒なんです。イーグルスに来てからは『無水カレー』を自分で作って食べています。

 鶏の胸肉や牛スジを入れて、カロリーの低いルーを使って、水を一切使わないで、トマトや玉ねぎの水分だけで作る。切って鍋に入れるだけなので調理は簡単です。

 チーム練習がある時は昼食がクラブハウスで出るので夜だけカレーを食べますが、休みの日とか3食、カレーを食べる時もあります。無水カレーを食べておけば、ある程度の栄養はカバーできますから。副菜も少しは食べますが、メインはカレーです(笑)」

── ラグビー選手としては何歳までプレーしたいと思っていますか?

「今年28歳になりますが、今はまだまだキヤノンで頑張りたいという気持ちです。ただ、40歳までプレーしたい......とはなかなか言えないですね(苦笑)。

 今のところ、ひざなど大きなケガはしていないですし、これからどうなるかわからないですが、1歳半の娘にプレーを覚えておいてもらえるくらい......35歳か36歳くらいまでは現役選手でいたいですね」

── 最後に、改めて2023年ワールドカップへの想いを聞かせてください。

「僕はまだ代表キャップ2で、強豪とのテストマッチの経験もあまりありません。でも、日本代表に呼んでもらっているということは、コーチ陣に見てもらえているということなので、そこはポジティブに捉えています。グラウンド上で一番走っている、どこを見ても顔を出している......と思われるプレーヤーになりたい。

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