岩佐歩夢がついにF1日本GPを走る!「角田裕毅選手とのデータ比較がすごく重要になってきます」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【F1マシンでの初の鈴鹿を「簡単」だと語った】

 続けて岩佐は語る。

「今回はチームにとってマシンのデータ取りが重要になるレース週末なので、角田選手のマシンと僕のマシンと2台のデータ比較がすごく重要になってきます。2台で異なる仕様で走って比較をする、という方向性です。

 だから自分としては、与えられたランプランをしっかりとこなしていくことが大事で、チームからはラップタイムはまったく評価の対象ではないということも言われています。

 とにかく、マシンを正確に走らせて持って帰ってくることが大事。仮にいいタイムを出したとしても、それがめちゃくちゃなドライビングでは正確なデータは取れないので、そのあたりはしっかりとチームから出された指示に沿って、パフォーマンスを発揮していこうと考えています」

 スーパーフォーミュラで昨年12月のテストから2月の開幕前テスト、そして3月の開幕戦と、何百kmも走り込んでいる岩佐だが、シミュレーターで走ったかぎりでは、F1マシンで走る鈴鹿は"簡単"だと感じたという。それだけ、F1マシンの性能が高いからだ。

「サーキットとしては世界のなかでもすごく難しい部類に入るんですけど、F1マシンで走ると正直、少し簡単になるという印象でした(笑)。それだけ高性能なマシンだということですけど、走ってみるとスーパーフォーミュラに近い感覚もありましたし、マシンの走らせ方に関しても大きな違いはなかった。

 F1マシンはアブダビで走ってはいますけど、同じサーキットで(F1とSFの)比較というのができるのはなかなかないことだと思うので、そこは自分のなかで楽しみにしている部分ですね」

 こうした作業を通じて新型フロアの性能をフルに引き出し、予選・決勝に向けて最大限のセットアップを煮詰めていくのは、その先の作業だ。

 過去2戦では角田がマシンのポテンシャルを最大限に引き出し、Q3に進出してみせた。そして、オーストラリアGPでは中団トップを獲得できることを示した。

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