岩佐歩夢がついにF1日本GPを走る!「角田裕毅選手とのデータ比較がすごく重要になってきます」 (2ページ目)
【岩佐歩夢に求められるのは正確なラップ】
そこに起用されたのが、岩佐歩夢(22歳)だ。
昨年のアブダビGP後のヤングドライバーテストで走行し、今年はスーパーフォーミュラに参戦しながらチームのファクトリーでシミュレーターをドライブしている。F1のレース週末には現地からの実走データをもとに、シミュレーターでさまざまなセットアップをトライして改善したり、マシン開発の方向性をフィードバックしたりする。
こうしたプログラムでの能力が評価され、今回のFP1出走となった。もちろん鈴鹿が岩佐の地元であり、このサーキットを走り込んでいるということも理由ではあるが、レギュラードライバーとてまだ走り込んでおきたいシーズン序盤のこの時期にFP1出走を任せるというのは、チームの岩佐に対する信頼の高さを表わしている。
「チーム代表から連絡があって、鈴鹿のFP1で乗ってもらうという通達を受けました。理由としては、昨年のアブダビでのテストに対する評価と、今シーズンここまでのシミュレーターワークでの実績とパフォーマンスを評価していただいて、今回FP1出走が決まったと聞いています。FP1を鈴鹿で担当させてもらえるのは、自信を持っていいことなのかなと考えています」
F1昇格のみならず、F1で最初から高いパフォーマンスを発揮することを目標に据えている岩佐にとっては、前戦サウジアラビアGPでスポットデビューを果たしていきなり7位入賞を果たしたオリバー・ベアマン(フェラーリ/18歳)と同様に、通過地点ではなくいつそのチャンスが巡ってきても大丈夫なように、かねてから準備していたという。
「このタイミングというのはビックリしましたけど、FP1にいつ乗ってもいいようにシミュレーターもフィジカル面もすべてにおいて準備はしていたので、通達を受けたあとはしっかりと切り替えてここまで準備をしてこられました。あまり大きな変化はなかったですね」
チームが求めるデータ収集に必要なドライビングをすることが第一であり、タイムで功名心を満たそうなどとは考えていない。それはチームからの評価につながらないことがわかっているからだ。
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