小林可夢偉、WECとル・マンを語る「バカでは乗れないマシンです」 (2ページ目)
「24時間もレースをするということはしんどい反面、ものすごく大きな達成感を味わえたし、結果がどうであれ自分のなかで納得できるものがあったんですね。去年もニコ(・ヒュルケンベルグ)が優勝して、おそらくアイツにとって今までで一番輝いていた瞬間やったと思うんです。あれを見ても、ル・マン24時間ってすごく重要なんやなと思ったし、そのル・マンがあるWECに参戦することの意義というものを感じましたね」
世間ではあまり知られていないが、可夢偉はすでに昨年からトヨタのリザーブドライバーとして何度も渡欧し、LMP1車両のテストドライブを経験している。
可夢偉の言葉を借りれば、今のLMP1はF1に限りなく近い速さを持っている、という。
「本当に、なかなか速いんです。エンジンとハイブリッドシステムを合わせて1000馬力以上あるからトップスピードは速いし、4輪駆動なんで立ち上がりのコントロールが難しいということもなくて、(4輪駆動の利点が生きる)ウェットコンディションでは余裕でF1をぶっちぎれるくらい速いと思います」
F1と同じように、ターボエンジンに2種類(運動エネルギー&熱エネルギー)のハイブリッドシステムを組み合わせた車両だが、システム仕様や開発の自由度は高く、トヨタの他にポルシェ、アウディがそれぞれの技術でしのぎを削っている。
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