一線級不在のフェブラリーS。断然人気のレモンポップに一抹の不安があるなか、人気薄の実力馬2頭に妙味あり (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 注目を集めるのは、前走のGIII根岸S(1月29日/東京・ダート1400m)を快勝したレモンポップ(牡5歳)。同レース2着で、最大のライバルと目されていたギルデッドミラーが突然の引退となり、断然人気が予想される。だが、松田記者は同馬について懐疑的な目を向ける。

「レモンポップはデビュー10戦10連対の最有力候補ですが、昨秋にオープン特別のペルセウスS(10月30日/東京・ダート1400m)を勝ったあと、中1週でGIII武蔵野S(11月12日/東京・ダート1600m)に挑んで2着に敗れた過去があり、根岸Sから中2週で迎える今回、陣営はゴーサインを出すまでに慎重な姿勢を見せていました。

 出走してくるからには、状態面に問題がないと判断していいと思いますが、全7勝のうち最多の5勝を挙げている1400m戦ほど高い信頼を置けないのは確か。今年も、にわかに波乱ムードが漂います」

 そこで松田記者は、好配当の使者として激走候補を2頭推奨する。1頭目は、昨年のレースでも5番人気で2着に入ったテイエムサウスダン(牡6歳)だ。

フェブラリーSでの一発が期待されるテイエムサウスダンフェブラリーSでの一発が期待されるテイエムサウスダンこの記事に関連する写真を見る「昨年は根岸S1着からの参戦でしたが、今年は同レースで14着に終わりました。この一戦で評価が急落なら、"儲けもの"と見ています。

 その根岸Sは、想定外の展開でした。前に行った馬がいずれも下位に沈む流れで、同馬も序盤3ハロンが34秒6というハイペースのなか、3~4番手を追走。最後は失速した先行馬とともに後退していきました。

 今回も騎乗するクリストフ・ルメール騎手らしからぬ騎乗でしたが、テン乗りでもありましたし、若干絞れていたとはいえ、休み明けの影響もあったのかも。

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