岩井明愛・千怜姉妹の強さを分析。女子ツアーで吹き荒れる「岩井ツインズ旋風」 (3ページ目)

  • 古屋雅章●取材・文 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images

昨季に続いて、今季もすでにツアー2勝を飾っている岩井千怜昨季に続いて、今季もすでにツアー2勝を飾っている岩井千怜この記事に関連する写真を見る 一方、千怜はどうか。明愛より秀でているのは、どういったところにあるのだろうか。森口プロはこう分析する。

「千怜さんは、昨年のNEC軽井沢72とCAT Ladiesで2週連続優勝を遂げたあとに予選落ちが続いて、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯でも予選落ちした時に、練習場で泣きながら球を打っている姿を見ました。でも彼女はその後、2勝した自分への期待も含めて(自身のなかで)"重くなったモノ"をポンと切り離すことができた。

 終わったことを糧にして"次に進む"という考え方ができる。(気持ちの)切り替えができる――(千怜からは)そういった逞しさを感じましたね。

 これは、毎週、毎週試合をこなしていくプロゴルファーにとっては、大事な資質というか、性格。その点から、千怜さんのほうがプロの世界で早く結果を出せたことも、わかるような気がします。

 片や、明愛さんは何でも器用にできてしまうので、かえって自分に足りないモノにこだわって、その克服に励むタイプのように思えます。その分、千怜さんよりも少しだけ、優勝までの時間がかかったのかもしれません」

 資質や性格に違いはあっても、それぞれプロゴルファーとして重要な資質と性格を持ち合わせている岩井明愛と千怜姉妹。今後のツアーでも、さらに激しさを増した"岩井ツインズ旋風"が吹き荒れそうである。

森口祐子(もりぐち・ゆうこ)
1955年4月13日生まれ。富山県出身。女子プロゴルファー。現在は解説者としても活躍している。ツアー通算41勝。JLPGA永久シード保持者

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