錦織圭より先に快挙なるか。松山英樹、全米OPの難コースには好相性 (3ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

 あれは2年前の夏、日本に帰ってきていた松山をインタビューしたときのこと。同じ事務所に所属するプロテニスプレーヤーの錦織圭と自身を比較し、こう話していた。

「僕は、国民から近い将来のグランドスラム制覇を夢見られている錦織さんのような存在にはなり切れていない。まだまだ海外で1勝しただけのゴルファー(現在は通算4勝)で、錦織さんほどトーナメントで勝ててはいないし、世界ランクも僕の17位に対し、錦織さんは4位(※いずれも2015年8月当時)。トップ10入りを僕も早く果たしたいけど、この壁がとてつもなく大きい。ここまで来ると簡単には上がらなくなるし、安定した成績を残さないとすぐに落ちていく」

 しかし、昨春には2勝目を挙げ、今シーズンが開幕してさらに勝利数が2つ加わった。世界ランクのトップ5以内をキープし続け、現在4位の松山は、錦織の背も見えてきたのではないだろうか。

 少なくとも、スポーツファンは錦織にグランドスラム制覇を期待するように、日本人初の快挙を期待せずにはいられない立ち位置に、松山はいる。

「(日本人初のメジャー制覇に向けて)自分に期待するかと言われたらそうでもないし、期待しないのかと言われたら、そんなこともない」

 大望は胸に秘めたまま、リッキー・ファウラー(28歳/アメリカ)、そしてジョン・ラーム(22歳/スペイン)と回る初日がまもなくスタートする。

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