ベルギーリーグ所属の日本人11選手、今季は全員レギュラー格。開幕3試合それぞれが掴んだ現在地 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

香川→橋岡→林でゴール

 現時点でベルギーリーグのクラブに在籍する日本人選手は11人。優勝候補、中堅、残留を目標とするチームまで、8クラブに散らばっている。このなかで複数人の日本人と契約しているのはSTVVのみ。GKシュミット・ダニエル、DF橋岡大樹、MF香川真司、FW林大地の全員が開幕からレギュラーを務めている。

 昨季、キャリアハイの11クリーンシートを達成したシュミットはハイボールの強さはもちろんのこと、決定機を阻止する場面も目立ち、チームに勝ち点をもたらす存在だ。フィールドプレーヤーの3人は開幕カードのユニオン戦(1−1)で鮮やかな連係を披露。右サイドを香川と橋岡が崩し、最後は橋岡のクロスを林がヘッドで決めた。林は翌節のゲント戦(1−1)でもヘディングシュートを決めている。

 香川は開幕から2試合、林と2トップを組んでいたが、初戦後には「やはりMFでプレーしたい。(ベルント・ホラーバッハ)監督にもその話はしている」と語っていた。その後、第3節のコルトレイク戦(0−0)で攻撃的MFとしてプレーした。

 アラベスからの期限付き移籍でSTVVに加入して昨季8ゴールを決めたFW原大智(今季は復帰)について、現地紙は「STVVはこの夏の市場での獲得をあきらめてない」と報じている。また、現在所属先のないFW岡崎慎司(前カルタヘナ)がコンディション調整のため、STVVの練習に参加している。

 STVVと第3節で戦ったコルトレイクにはCB渡辺剛がいる。第2節のセラン戦でセットプレーの混戦をボレーで蹴り込んでベルギーリーグ初ゴールを記録し、1−0の勝利に貢献している。

 コルトレイクは昨シーズン、終盤11試合を1分け10敗という散々な結果だった。そのため開幕のルーヴェン戦で決定力不足が響いて0−2で負けた時には、カリム・ベロシン監督の解任をサポーターが訴えていた。ベルギーの新聞では「渡辺のゴールは指揮官を救った」と記されていた。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る