Jリーグ年間ベストイレブンを独自選考「陰のMVP」「異論なしの活躍」「歴代最強レベル」な選手たち (3ページ目)

【MVPは大迫勇也をおいてほかにない】

原山裕平(サッカーライター)

この記事に関連する写真を見るFW/アンデルソン・ロペス(横浜FM)、大迫勇也(神戸) 
MF/エウベル(横浜FM)、脇坂泰斗(川崎)、武藤嘉紀(神戸) 
MF/渡辺皓太(横浜FM)、山口蛍(神戸) 
DF/佐々木翔(広島)、マリウス・ホイブラーテン(浦和)、アレクサンダー・ショルツ(浦和) 
GK/大迫敬介(広島)

 GKは最少失点の西川周作(浦和レッズ)と悩んだが、日本代表にも定着した大迫敬介の進化を高く評価。以前は勢いが空回りする場面も散見したが今季は判断力に磨きがかかり、チームに安心感を与えられる存在に成長を遂げた。

 最終ラインは、例年通りサイドバックにめぼしい選手がいないため3バックを選択。圧巻の対人力を誇る佐々木は、独力で相手を封じられる個の強さをもってして広島のハイラインを成立させた。

 浦和の2センターバックは歴代でも最強レベルだろう。強さと高さを併せ持ち、対人、カバーリングに加えフィードや持ち上がりで攻撃の起点にもなった。ショルツはPKキッカーとしても優秀だった。

 終盤にケガで離脱するまでフル出場を続けた山口は、神戸の優勝の陰の立役者だろう。横浜FMの攻守のつなぎ役として輝きを放った渡辺もチームに不可欠な存在だった。

 両翼にはエウベルと武藤を配置。前者は9得点11アシスト、後者は10得点10アシストと自らゴールを奪いながら、エースを助ける役割も担った。トップ下には苦しんだ川崎において得点、アシスト共にチームトップを記録した脇坂を選出。とりわけ得点力の向上が目を見張った。

 2トップは得点王の2人で決まりだろう。決定力の高さはもちろん、大事な場面で結果を出す勝負強さも光った。そしてMVPは得点だけではなくハイプレスの先陣を切り、力強いポストプレーで神戸の戦術を機能させた大迫勇也をおいてほかにいない。

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