中日バッター陣の課題は「阪神打線から教えてもらった」 今中慎二が語る得点力アップに必要なこと (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【阪神打線に見習うべき点】

――高橋周平選手が故障で離脱しましたが、サードの穴はオルランド・カリステ選手を中心に埋められる?

今中 カリステはヒットも出ていますし打撃はいいんですが、周平と比較すると守備力は劣ります。チームが好調な時は周平の守備力でだいぶ救われていた。守備は重要ですし、その点がちょっと痛いです。ただ、阪神戦では山本泰寛もサードに入っていましたし、チーム力でなんとかカバーしていけそうですけどね。

――昨季はチームの得点圏打率がリーグワーストの.229。今中さんも課題に挙げていましたが、今季はリーグ3位の.245(4月25日時点。以下同)です。

今中 チーム打率もそこそこいいんですよね(リーグ2位の.239)。ただ、これも昨季からの課題なのですが、フォアボールを取っていかないといけません(チーム四球数はリーグ5位の38個)。今は2ボールのバッティングカウントで打ちにいっても、凡打やファウルになることが多い。ややボール気味でも強引に振ってしまうこともありますね。

 積極的と言えば聞こえはいいですけど、ボール球を振ってしまうのはなんとかできないものかと。逆に、そこを改善できれば打線も変わると思います。

――何かを大きく変える必要はない?

今中 そうです。狙い球を絞るのであれば、そのボールが来たら打ちにいけばいい。でも、狙いと違うボールが来ているのに強引に打ちにいってしまうんです。追い込まれたカウントであればわかりますが、追い込まれる前にそれをやるとピッチャーを助けてしまいます。

(4月19日~21日で)中日に3連勝した阪神打線がよかったのは、ボールゾーンの球をほとんど振らずに我慢していたこと。フォアボールも取れますし、昨季の阪神もそうでしたが、いい時の阪神に戻った感じがありました。中日のバッター陣の課題を阪神から教えてもらった形ですし、見習うべきでしょうね。

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