鶴岡慎也が期待する日本ハムの 2024年のブレイク候補 「ユアキャノン」は必見 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

【日本ハムを2位で予想】

── 新庄監督1年目の2022年はチーム打率.234(リーグ4位)、2023年は.231(同6位)。中心となる選手が不在で、「猫の目打線」を組むしかない状況でした。

鶴岡 打順は臨機応変に組むと思いますが、試合に出る選手は昨年のように大きく変わる感じはしません。

── 新庄監督は今年「勝負の3年目」です。どんな野球で勝負をかけてくると思われますか。

鶴岡 この2年間で、選手個々のレベルアップは果たせたと思います。続投が発表された時、「来年も同じような成績であればユニフォームを脱ぐ」「新庄は奇跡を起こす人間」と言っていました。今年は新人、新外国人、FAでいい補強ができました。新庄監督は、投手陣についてはそれなりの自信を持っているように感じます。

 あとは打線がどれだけ得点できるかでしょう。万波は昨年ブレイクしましたが、さらなる飛躍を遂げてもらわないと上位進出はありません。昨年開幕4番で苦しんだ野村も、その経験を生かして今年はやってくれるでしょう。レギュラーを明言されたのは万波だけですが、選手会長の松本が並々ならぬ意地を見せ、チームを牽引してくれると思います。

── 最後に、パ・リーグの順位予想をお願いします。

鶴岡 このように予想しました。

1位 オリックス
2位 日本ハム
3位 ソフトバンク
4位 西武
5位 ロッテ
6位 楽天

── 日本ハムは2年連続最下位ですが、今年は脱出どころかAクラスに入ると?

鶴岡 投手陣はいいですし、少ないチャンスをものにして1点差ゲームをどれだけ拾えるかがカギになります。エスコンフィールド初のクライマックスシリーズ開催を実現し、新庄監督の言う「奇跡」で日本一を目指してもらいたいですね。

── オリックスはリーグ4連覇がかかります。

鶴岡 昨年の山本由伸と山崎の計27勝分は、山下舜平大と宮城大弥がカバーすると思います。ただ、昨年のように2位に15.5ゲーム差をつける大独走にはならないと思います。ソフトバンクは山川穂高とアダム・ウォーカーの加入で打線が充実しました。西武は投手陣が質量とも豊富で、"台風の目"になる可能性があります。ロッテは佐々木朗希が15勝近く勝てば、上位進出もあります。楽天は若手先発投手の台頭がないと厳しいと思います。


鶴岡慎也(つるおか・しんや)/1981年4月11日、鹿児島県生まれ。樟南高校時代に2度甲子園出場。三菱重工横浜硬式野球クラブを経て、2002年ドラフト8巡目で日本ハムに入団。2005年に一軍入りを果たすと、その後、4度のリーグ優勝に貢献。2014年にFAでソフトバンクに移籍。2014、15年と連続日本一を達成。2017年オフに再取得したFAで日本ハムに復帰。2021年オフに日本ハムを退団した

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