鉄平「オリックスでは行方不明状態でした」2度のトレードで味わった悔しさと寂しさを明かす (4ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

── オリックスでの2年間はどんな時間でしたか。

鉄平 オリックスでは"行方不明"状態でした(笑)。一軍であまり活躍ができなくて、存在感が薄れて、どこにいるのかわからない状態だったということです。「現役としてはもう厳しいかな」と感じつつ、一方で後輩たちに打撃のアドバイスをする面白さを見出したのがオリックス時代でしたね。

── 現役生活15年のなかで、うれしかったこと、悔しかったことは何ですか。

鉄平 一番うれしかったことは、プロ初安打です。2004年4月30日にナゴヤドーム(現・バンテリンドーム)で横浜ベイスターズの加藤武治さんからのライト前ヒットでした。悔しかったことは、2013年の日本一の時にチームの歯車になりきれなかったことです。あとは、密かに1500安打を打てるくらい長く現役生活をやりたいと思っていたのが、大きく下回って(通算878安打)引退したことに、プロ野球の厳しさ、難しさを感じました。

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鉄平プロフィール
本名:土谷鉄平(つちや・てっぺい)/1982年12月27日、大分県生まれ。津久見高から2000年ドラフト5位で中日に入団。05年オフにトレードで楽天へ移籍すると、06年にはレギュラーとして、自身初の3割をマーク。09年には首位打者を獲得し、ベストナインにも輝いた。13年オフにトレードでオリックスに移籍し、15年に現役引退。引退後は楽天の球団職員を経て、19年から21年までコーチを務めた。現在は解説者として活躍

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