吉田正尚が抜けた穴を埋めるのは? オリックスOB星野伸之が森友哉の起用法と期待の若手外野手、開幕戦オーダーを語った (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――あくまで開幕戦の想定ということですが、キャッチャーは若月選手?

星野 森でもいいのですが、ピッチャーと組み慣れているということで、開幕戦は若月がいいかなと。7番に太田を選んだのは、バッティングの思い切りがいいので。攻撃が4~6番の中軸で終わってしまった場合、7番の太田からチャンスメイクもできると思いました。太田を1番に入れてもよかったですが、僕が嫌なのは、やはり福田の粘りです。

――昨シーズン、先発オーダーは143試合で141通りの「日替わり打線」でした。各選手が起用された打順、ポジションで機能していた印象です。中嶋監督の選手起用や采配をどう見ていましたか?

星野 2021年、ロッテとのCSで小田裕也が日本シリーズ行きを決めるバスターを成功させましたが、あのプレーのための練習を毎日していた、と小田は話していました。そのコメントからわかるように、個々の選手の役割を明確にしていますよね。

 中嶋監督に「若い選手は、どういうタイミングで使おうとしている?」と聞いたことがあるのですが、「今日調子がいいからといって、ポンっとすぐに使うことはない」とのことでした。ある程度レベルが上がってきたなと思ったら、頭の中にその選手がインプットされて、「いつ使ってやろうか」と何日か"溜めて"いるそうです。

 疲れている選手やケガ人、不振の選手が出たりと、シーズン中はいろいろな状況が考えられます。そういう時に「よし、今日だな」と踏み切って、「頭にインプットしていた選手を、一番当てはまりそうなタイミングで出すと活躍する」と話していました。中嶋監督のこの話は、ぜひ若手選手に聞いてほしいですね。「ある程度はひとりで頑張れ。そこからは俺が引き上げてやる」ということですし、監督がよく選手を見ている証拠なので。

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