富士フイルムがブレイキン世界大会をサポート サッカー、ゴルフなどの協賛にも通じるスポーツ支援の考え方とは (4ページ目)

  • text by Sportiva

スポーツを通じた社会貢献活動

 富士フイルムは、2008年から2019年まで国内シニアゴルフツアー「富士フイルム シニア チャンピオンシップ」を開催。2021年から国内女子ツアー「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」に特別協賛し、ともに冠スポンサーを務めている。

 当然、スポーツ協賛を通して認知拡大を図ることは、基本的なメリットとして存在しているが、単なる看板の掲出、社名の露出だけに留まらず、スポーツを通じた社会貢献活動に富士フイルムは力を入れている。

「富士フイルム シニア チャンピオンシップでは、日本プロゴルフ協会(PGA)と話し合い、乳がんの早期発見などを啓発するために選手全員にピンクリボンをつけてプレーしてもらいました。また選手の賞金や大会収益の一部を地元自治体や自然災害で被災した医療機関等へ寄付しました。

 また今年の4月に開催した富士フイルム・スタジオアリス女子オープンでは、子どもたちの教育支援や医療機関への支援を目的に、選手とのチャリティフォトや、ご賛同いただいた選手のサイン入りグッズのオークションを実施しました。収益金はすべて、あしなが育英会、地域医療を支える医療団体へ寄付する予定です」(原氏)

優勝した山下美夢有の直筆本人サイン入りの賞金小切手パネルがオークショングッズに(左)。選手と一緒に写真が撮れるチャリティフォト(右)優勝した山下美夢有の直筆本人サイン入りの賞金小切手パネルがオークショングッズに(左)。選手と一緒に写真が撮れるチャリティフォト(右)

 さらに単なる製品のアピールではなく、ファンサービスを組み入れることで、競技の盛り上げにも一役買っている。ブレイキン、サッカー、ゴルフの大会で出場選手などのオリジナルテンプレートを使ったチェキ撮影会を実施。4月に開催された富士フイルム・スタジオアリス女子オープンでは「2日間で1000名近くの方が来てくださって、長蛇の列になっていました」(原氏)と大反響だった。

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 スポーツを通じて社会貢献活動を行なったり、ファンサービスにつながる施策を実施している富士フイルム。その考え方は、スポーツと企業の共創によって新たな価値を生み出すことにつながる。今後のスポーツ支援のモデルケースとなっていくのではないだろうか。

(左)
富士フイルムホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部
宣伝グループ マネージャー
原雄二郎氏
(右)
富士フイルム株式会社
イメージングソリューション事業部
統括マネージャー
高井隆一郎氏

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