富士フイルムがブレイキン世界大会をサポート サッカー、ゴルフなどの協賛にも通じるスポーツ支援の考え方とは (2ページ目)

  • text by Sportiva

 富士フイルムはブレイキンがパリ五輪で採用されたこともあり、今後さらに発展していくことを想定し、協賛に興味を抱いていたが、決定的な決め手となったのは、大会側の情熱だった。

「なによりUndisputedのメンバーと話した時の熱量が非常に高かったのが印象的でした。彼ら自身がINSTAXをとても好きで、INSTAXのブランドフィロソフィーにすごく共感してくれました。メンバーをはじめB-Boy・B-Girlはみな"Give"の精神を非常に重視していて、大会を開催する時には、その地域でブレイキンを教える活動をしています。それはINSTAXのブランドフィロソフィーと共通しているんですね。Undisputedと一緒にブレイキンを大きく育てていきたいなと思い、協賛を具体化しました」(高井氏)

 実際、3月の東京大会で優勝したフィル・ウィザード(カナダ)は、「INSTAXがスポンサーになる前から、彼女からINSTAXをもらって使っていました。各国を訪問した際の思い出づくりにも、INSTAXはすごくいいと感じています」と語るなど、INSTAXを日頃から愛用。大会後はそれを持って楽しそうに撮影に応じていた。

 さらに「ブレイキンは特別な道具がいらず、国籍、年齢、性別を問わず楽しめる」(高井氏)こともINSTAXが大切にする「インクルーシビティ(包括性)」と合致。INSTAXブランドを知ってもらい、使ってもらうために、ブレイキンは最適なスポーツだったと言えるだろう。

「FUJIFILM INSTAX Undisputed Masters Tokyo」でのチーム戦、クルーバトルの様子「FUJIFILM INSTAX Undisputed Masters Tokyo」でのチーム戦、クルーバトルの様子

 この2023年で2シーズン目の協賛となるが、今後はさらに規模を拡大。「昨シーズンは4都市で開催しましたが、今シーズンはドバイとブラジルを加えた6都市で開催し、その集大成となる最終大会を日本で実施予定です」と今後の構想を明かし、現在さまざまな企画を練っているという。「金銭面だけのスポンサーの関係というよりは、しっかりとその競技に入り込んで、一緒になってその競技を盛り上げていくということをしないと、成功しないと思っています。そこはとても大切にしています」と高井氏は語った。

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