文武両道を地で行くトップダンサーTAKUMI。早稲田大で法学を学びつつDリーグで活躍する超多忙な日々を語る (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 津島直道●撮影 photo by Tsushima Naomichi

――リーダーだからこその悩みはありますか。

 正直、めちゃくちゃ大変でしたね。やりがいもすごく感じていますが、リーダーとして責任を持つことも大事だと思っていて、自分がグッと出ていくところは作らないといけないと思っています。

 その悩みは、とくにファーストシーズンにありました。結果がついてこなかったので、自分もすごくしんどかったのですが、いかにみんなのモチベーションを保つか、いかに意識をあげていくかに、苦心した時期がありました。

 今は4連勝(ラウンド4終了時点)と結果も出ていますが、その過去の経験があったからこそ、たとえ負けたとしても、大事なことはわかっていますので、モチベーションが下がることはないです。結構そこには自信を持っています。

――ファーストシーズン、セカンドシーズンを踏まえ、大きくレギュレーションが変わったサードシーズンでは、ここまで好調を維持しています。その要因はどのように考えていますか。

 これまでのショーコンペティションは、順番にひとチームずつ採点される方式なので、いかにインパクトを与えるかに焦点が当たりがちでした。今は1対1のバトル形式なので、よりダンスの専門性が求められるようになっていると思います。細部へのこだわりがきちんと勝敗に表れていて、それが自分たちのチームカラーに合っているのかなと思っています。

TAKUMI(中央)が手掛けたラウンド2の作品 ©D.LEAGUE22-23TAKUMI(中央)が手掛けたラウンド2の作品 ©D.LEAGUE22-23この記事に関連する写真を見る

【課題はすべて電車の中で】

――学生として勉学にも力を入れているかと思います。勉学とダンス、シーズン中はどんなスケジュールで取り組んでいるのでしょうか。

 シーズン中は練習の合間にいったん抜けて、授業に出たりしていました。それから練習場所の横の会議室で練習が終わったあとにテストを受けたりしていました。

――Dリーグのラウンドとテストが重なることもありましたか。

 当然ありました。テストの日程とラウンドの日程は事前にわかっているので、前倒しして準備していました。それでも徹夜はありましたね。ハードな練習が続く時期だと、練習が深夜に及ぶことがありました。その翌日がテストの場合、そこで諦めて寝てしまったら、落胆する結果になることがわかっているので、絶対にやりきると気合を入れ、そのまま寝ずに勉強してテストに臨んでいました。

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