箱根駅伝で予選会から「下剋上」を。伝統校、初出場校などシード権を狙う10チームの戦力を分析 (5ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by Kyodo News

【専修大学】
高瀬とキサイサで上位に食らいつき、シード権に挑む

 前回は7年ぶりに予選会を突破。しかし、1年生ながら予選会でチームトップを飾った木村暁仁(2年)の欠場もあり、本戦は最下位に沈んだ。1区の高瀬桂(3年)が区間19位、2区も20位に沈み、序盤で大きく出遅れた。

 今季はチーム初となるケニア人留学生、ダンカン・キサイサ(1年)が入学。予選会は木村と箱根駅伝経験者3人が欠場するも"ブービー"で潜り抜けた。登録選手上位10人の10000m平均タイムは最下位(29分32秒84)だが、ロードの強さが光るチーム。予選会で個人10位に食い込んだ高瀬と爆発力のあるキサイサを1~3区に配置して序盤で流れをつかみたい。

 今回は70回目の出場という節目。前回の経験を生かして、15年ぶりのシード権にチャレンジする。

【国士舘大学】
2区ヴィンセントで波に乗り、往路を上位で折り返したい

 予選会は最下位通過ながら、6年連続50回目の出場を決めた。過去5年間の順位は18~20位だが、ハーフマラソンで学生歴代2位の59分51秒を持つライモイ・ヴィンセント(4年)という大砲が武器となる。ヴィンセントは3年連続で花の2区を務めており、区間3位、同4位、同2位。19年は1区が9位で発進して、2区でトップに立った。しかし、前々回は1区が20位、前回は1区山本龍神(2年)が区間19位と出遅れたことで、一度もシード圏内に入ることができなかった。

 予選会30位の萩原陸斗、10000m28分台の木榑杏祐、三代和弥、清水拓斗という4年生がチームの主力。1区で好位置につけて、2区ヴィンセントの爆走を引き出せるかがポイントだ。32年ぶりのシード権に近づくには、往路を上位で折り返したい。

(シード校編:「2強」以外も上位を狙える>>)

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