長光歌子が展望する今季世界選手権 高橋大輔が優勝したトリノは「用意された舞台のようだった」 (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki

【宇野昌磨は表現力を高めている】

ーーそして男子は、世界王者の宇野選手がステファン・ランビエルコーチの指導で殻を破った感がありますね。

 ステファンが、去年の『フレンズオンアイス』で大輔とステップをしたんですが、あらためて、本当にスケートがうまいと思いました。自分で手本を見せて、それを選手にさせる、というのは、ひとりの指導者としてうらやましいなと思いましたね。(宇野)昌磨くんにとっても、それはすごくよかったはずで、表現力も上がっていますね。ステファンは選手としてトップでずっとやってきたから、気持ちのキャパも広いというか。

ーー鍵山選手はコンプリートな選手で、昨シーズンからの復活ぶりも目覚ましいです。

 今年は、色はともかく、ふつうにやればメダルというところまで来ていますよね。スケートがうまい選手で、とくに軸がきれい。カロリーナ(・コストナー)がコーチにつくようになって、ひとつ世界が広がるといいなって思います。カロリーナもまだまだ滑れる人なので、それが伝わって優真くんが身につけられたら。彼女のステップ、スケーティング、表現は本当にすばらしいですからね。

ーー 一方で三浦選手は、サッカー選手のような激しい気性を感じます。氷と格闘しているような。

 多いタイプではないかもしれません。とにかく、アグレッシブな選手。それが練習でも、試合でも強く出るのはすごいです! 回転能力も高い選手ですよ。

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