那須川天心のボクシング3戦目を井上尚弥のいとこ・浩樹が総括「左のカウンターがうまい」「左ストレートやワンツーを当てるシーンが少ない」 (3ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro

【対戦が楽しみな日本人選手は?】

――天心選手は階級をひとつ下げて、バンタム級に転向することになりました。この階級は日本人選手のタレントが揃っています。楽しみなカードはありますか?

<バンタム級 各団体の主な日本人選手の世界ランキング>(2月19日現在)
◆WBA 
【王者】井上拓真
【1位】石田匠
【4位】堤聖也
【5位】比嘉大吾
【7位】那須川天心
【12位】武居由樹

◆WBC
【1位】中谷潤人
【6位】比嘉大吾
【7位】西田凌佑
【10位】石田匠
【11位】堤聖也
【13位】栗原慶太

◆WBO
【2位】西田凌佑
【3位】石田匠
【4位】比嘉大吾
【10位】武居由樹
【12位】堤聖也

◆IBF
【1位】西田凌佑
【3位】石田匠
【4位】堤聖也
【10位】比嘉大吾

「拓真と中谷選手は、頭ひとつ抜けていると思います。天心選手のスタイルからすると、日本王座を返上した堤選手のようなタイプはやりづらいかもしれませんね。28歳でキャリアもありますし、10ラウンドをフルで戦い抜くスタミナや気力もあります。オーソドックス、サウスポーにスイッチもできて、相手が嫌がるボクシングをするのがすごく得意だと思うので」

――K‐1からボクシングに転向した武居選手は、大橋ジムでは浩樹選手の後輩にあたります。生粋のボクサーと違うところ、特色はありますか?

「普通、ボクサーには基本の型があるものですが、それを全部ぶっ壊してるイメージはありますね。例えば、ジャブを突いて、そのジャブが当たったらストレートに繋げてワンツーにする、というのもセオリーのひとつ。でも武居選手は、そこから外れている。『奇想天外な動きをする選手だな』と思っていました。一度、マスボクシングをやったことあるんですけど、『なるほど、みんなこれをもらっちゃうのか』と感じましたね」

――どういったパンチ、動きなんですか?

「独特な距離感と、パンチのフェイントもそう。なんていうか......動物っぽくて面白かったです。なんとなく、チーターとかトラといった感じでしょうか。いきなりグワッと入ってくる、遠い距離から一気に詰めてくるイメージですね。ビックリ箱みたいな感じです」

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