井上尚弥が「6ラウンド以内にKOする」と竹原慎二はフルトン戦を予想 年内には2階級目の4団体統一が実現か? (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 撮影●山口裕朗 photo by Yamaguchi Hiroaki

【井上はライト級までいける?】

――井上選手の強さは、豊富な練習量と、そこからくるメンタルの強さにあるのでしょうか。

「そうですね。大橋会長も『(井上が)特別な選手である理由はたくさんあるけど、その中でも一番は気持ちが強いことだ』と言っていました」

――米ボクシング専門誌『ザ・リング』のパウンド・フォー・パウンドでも、一時は1位になるなどアメリカでも高く評価されています。

「それも軽量級の選手がね。アメリカは重量級のボクサーしか認めないような国だったのに、軽量級でもすごい選手を評価する時代に変わった。それを世界に認めさせたところが、井上選手のすごさですね」

――4階級制覇(ライトフライ、スーパーフライ、バンタム、スーパーバンタム)に挑む井上選手ですが、フライ級を飛ばしているので実質5階級目とも言えます。先の話になりますが、どこまで階級を上げられると思いますか?

「少なくとも、もうひとつ上のフェザー級(-57.15キロ)は余裕でしょうし、もうひとつ上のスーパーフェザー級(-58.97キロ)でも十分に闘えると思いますよ。スーパーフェザーだとかなり体が小さい選手になると思いますが、4つの団体がありますから、かみ合う選手を選んで闘えばベルト獲得も可能でしょうね。ひょっとしたら、ライト級(-61.23キロ)までいけるかもしれない。そう思わせるだけの、スキルとスピードを持っています」

――ちなみに、竹原さんが5月に練習を見た時の井上選手の体重は63、64キロだったそうですね。

「その体重でもすごくいい体つきでした。63、64キロだと、スーパーライト級(-63.50キロ)くらい。だからフェザー、スーパーフェザーまではいけると思うんですよ。あくまで、4団体制覇ではなく、ひとつでもベルトを獲ることを考えた場合ですけどね」

――階級を上げる度に厳しい減量から解放されて、強さが増していると見ていいですか?

「そうですね。ライトフライ級の頃は、めちゃくちゃ減量がキツかったと思います。実際、試合中に足が痙攣すること(2014年のWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ)もありましたよね。それだけ厳しい減量から解放されて、パンチ力やスピードなど、すべてにおいて強さが増していると言っていいでしょう」

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