ジョシュ・ホーキンソンが日本で成功できた要因とは? 修士の学位を持つ勉強家の努力 (4ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka

── そして2020-2021シーズン、信州ブレイブウォリアーズに移籍しました。

「名古屋の生活はとても気に入っていたけど、トップディビジョンでプレーしたい気持ちが大きくなっていった。信州はちょうどB2で優勝してB1に上がったばかりだったし、来日してからの3年間で彼らとは何度も対戦し、チームもよく知っていたしね。

 そんな時に信州の勝久マイケルHCが電話をくれて、僕のプレーを気に入っているし、B1に上がるチームだから個人の成長の助けにもなるはずだと言ってくれた。僕もできるだけ高いレベルでのプレーを望んでいたし、B1でもやれる選手だと周りに見せたかった。

 実際、信州ではマイクHCから多くのことを学んだよ。彼はすばらしいディフェンスの指導者。また、アンソニー・マクヘンリー(現・琉球ゴールデンキングス・アシスタントコーチ)やウェイン・マーシャル(C)といったメンターがいるチームで日々、細かいところまで学ぶことができたのも有益だった。信州で僕は、プレーの幅を広げることができたと思う。

※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。

 そして、信州という土地も好きだった(ブレイブウォリアーズのホームタウンは長野県長野市および千曲市)。信州は地方都市のコミュニティ的な側面があるけど、それはどこか出身地のワシントン州に似ているところがあるんだ」

── そして今季、ホーキンソン選手はサンロッカーズ渋谷に移籍してきました。名古屋も大きな街ですが、東京はさらに大きな都市ですし、さらに優勝に近いチームでもあります。

「先ほども言ったとおり、僕は『自身が到達しうる最高の選手になりたい』という気持ちでプレーしてきた。ただ、日本の社会ではリスペクトを得ることがまず大事。NBAや海外の高いレベルでプレーしてきた実績でもないかぎり、B1に来ていきなり成功を収めることは難しい。

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