2024F1ニューマシン&ドライバー紹介 レッドブルの牙城を崩すのはどこか? (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro

メルセデスW15 photo by BOOZYメルセデスW15 photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る【メルセデスAMG】

 2014年から2021年まで、メルセデスAMG は8年連続でコンストラクターズチャンピオンを獲得してきた。だが、昨年はレッドブルの快進撃の前に屈し、2011年以来となるシーズン未勝利に終わった。

 その敗北を受けて、今季のマシン『W15』では全面的に構造を見直し、昨年うまくいかなかった部分も含めて手を加えてきた。その変更は外観を見ても明らかで、フロントウイングやサイドポンツーンの形状を見ると、昨年と比べて大きく変わった印象を受ける。

 また、昨年は黒をベースにしたカラーリングだったが、今年はフロント部分を中心にシルバーのデザインを取り入れた。特にマシンを正面から見た姿は、かつて「シルバーアロー」と呼ばれていた頃を彷彿とさせるカラーリングとなっている。

 そして、開幕前にはメルセデスAMG陣営にとって、とてつもなく大きなニュースが発表された。2007年のF1デビュー以降、メルセデスのパワーユニットで戦い続けてきたルイス・ハミルトンが、2025年にフェラーリへ移籍することが決まったのだ。マクラーレンとメルセデスAMGで合計7度のチャンピオンを獲得してきたハミルトンがこの1年をどのように締めくくるのか。

 一方、メルセデスAMGでのレギュラードライバー3年目となるジョージ・ラッセルにも、今季はさらなる期待が寄せられている。昨年は3位(第8戦スペインGP、第23戦アブダビGP)が最高位で終わっているだけに、ニューマシンとともに飛躍することができるか、楽しみなところだ。


<No.63/ジョージ・ラッセル>
1998年2月15日生まれ(26歳)。イギリス国籍。F1経歴=ウイリアムズ(2019〜2020)→メルセデスAMG(2020)→ウイリアムズ(2021)→メルセデスAMG(2022〜)。優勝=1回。2023年ドライバーズランキング8位。

<No.44/ルイス・ハミルトン>
1985年1月7日生まれ(39歳)。イギリス国籍。F1経歴=マクラーレン(2007〜2012)→メルセデスAMG(2013〜)。優勝=103回。2023年ドライバーズランキング3位。

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