「無敗の2億7000万円馬」が皐月賞に挑む。芝コースは2戦目も、「日本を代表する名牝系」の血は信頼度抜群 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 また、祖母アドマイヤグルーヴはGⅠエリザベス女王杯連覇、曽祖母エアグルーヴはGⅠオークス、GⅠ天皇賞・秋の勝ち馬、祖母の弟ルーラーシップは香港GⅠ勝ち馬と、日本を代表する名牝系のひとつでもある。ヴィクトリーとアンライバルドという、甥と叔父で皐月賞を勝ったファミリーもおり、それに続く「叔父→甥」の制覇に期待したい。

 もう1頭、近親に皐月賞馬がいる馬としてサトノヘリオス(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)を挙げておきたい。

 同馬は昨秋の未勝利戦(中京・芝2000m)、エリカ賞(阪神・芝2000m)をいずれもレコードで2連勝した。続くGⅠホープフルS(中山・芝2000m)は中1週のキツいローテーションが影響したこともあってか13着に大敗。約3カ月ぶりの前走、スプリングS(中山・芝1800m)で3着に入り、ここに臨んできた。

 父エピファネイアは昨年の勝ち馬エフフォーリアの父で、祖母の弟エアシャカールは2000年の皐月賞、GⅠ菊花賞の勝ち馬という血統。エアシャカールも2歳時に2勝し、皐月賞で重賞初制覇を果たしたように、3歳春以降に成長を見せる血統でもあるため今回の激走に期待したい。

 以上、今年の皐月賞は、近親に皐月賞馬がいるデシエルト、サトノヘリオスの2頭に注目したい。

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