世界を動かすムーヴザワールド。その「乗り味」もワールドクラス (2ページ目)
自然と期待が高まる同馬は、どれほどの素質を秘めているのか。育成を担当したノーザンファーム空港牧場の高見優也氏は、春の取材でこう話していた。
「(春の時点で)530kgを超える馬体を持っています。それだけ大きい馬体ながら、走り出すと動きが素軽いんですよね。フットワークや跳びが大きくて、他の馬より一完歩の距離が広いです。他馬とは違う感覚ですね」
これだけの血統と、大きなフットワークを持っているからこそ、スタッフが掲げる目標は明確だ。来春の3歳クラシックである。高見氏が語る。
「能力的に期待したい1頭ですね。折り合い面も問題ありません。調教のペースはいつでも上げられそうですが、あくまで目指すのは来春のクラシック。それに合わせて、じっくりと進めていきたいです」
春以降も丹念に調整されてきたムーヴザワールドは、現在、所属する石坂正厩舎(栗東トレセン/滋賀県)に入厩している。今のところ、9月下旬のデビューを見据えて調整中だ。
外国の一流馬主をも惹きつける、母リッスンの血統。その名血を持ったムーヴザワールドは、世界を驚かせる走りを見せられるか。注目のデビューまで、まもなくである。
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