【競馬】有馬の主役。エピファネイアを蘇らせた「真夏の修行」 (4ページ目)
もちろんそれは、名手のテクニックが後押ししたこともある。だが、夏のトレーニングが実を結んだことも事実だ。森下氏の喜びもひとしおだったという。
「私はもちろん、スタッフたちも大喜びでした。夏の間、彼らはケアから調教の騎乗まで、本当に一生懸命やっていましたから。春の成績に対するもどかしさもありましたし、長い期間をこちらで過ごしていたので、エピファネイアには何とか結果を出してもらいたかった。それが叶って、もううれしいという思いしかなかったですね」
ジャパンカップを制したエピファネイアは、有馬記念でGI連勝を狙う。今回はすでに帰国したスミヨン騎手に代わって、川田将雅騎手が手綱をとる。乗り替わりがどう影響するかは未知数だが、夏を越えて進化を遂げたエピファネイアなら、騎手が変わっても再びその強さを見せてくれるはずだ。森下氏も、エピファネイアの走りに期待を込める。
「有馬記念を勝てば、年度代表馬のタイトルも見えてきますからね。エピファネイアは、とにかくデビュー前から素晴らしいと思っていた馬。何とかここもがんばってもらいたいと思っています」
厳しいトレーニングを経て、復活を遂げたエピファネイア。夏に培った力は、年末の大舞台でもう一度発揮されるのか。心血をそそいだスタッフたちの期待を背負って、エピファネイアがドリームレースの舞台に向かう。
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