【木村和久連載】都心のゴルファーは、どこで練習すればいいの? (3ページ目)
ビルの一室や、マンションの屋上なんかにあるネットの練習場、俗に言う「鳥かご練習場」ですね。あそこでは、ヘッドアップしません。だって、顔を上げても、遠くに飛ぶボールは見えないんですから。ボールは目の前のネットに当たるだけですから、顔を上げる必要性がないんです。
加えて、初心者が陥りやすい、力みやマン振り矯正にも、効果があります。鳥かご練習場で打つには、マン振りはまったく必要がありませんからね。フォームを固めるには、そこで練習するほうがいいくらいです。
ゴルフは、己の欲との戦いです。「飛ばしたい」という欲求を、どう制御して、正しい方向性への導くのか。
「飛ばそうと力めば、ますます(ボールは)飛ばない」
この矛盾を解決するのに、10年くらいかかりましたか……。今じゃ、私もすっかり「飛ばさない屋」です。このほうがすごくスコアがまとまりますって、気づくのが遅すぎましたね。
とまあ、「鳥かご練習場」における効果を挙げましたが、確かにそこで練習していても、そんなに面白くないのは事実です。やはり、ゴルフの練習は楽しくなければ長続きしません。
ですから、現実的には、折衷案として、50~60ヤードくらいの距離のある練習場、そういうところで頻繁に練習しています。それぐらいだと、料金もほどほどで、球筋もわかる。開放感もあって、俄然やる気がします。
練習は、自分の生活環境の中に、いかに身近に取り込めるかが大切です。仕事帰り、ふらりと寄れるところに鳥かご練習場があれば、まずはそれでよしとする。あとは、月に1回は休みを利用して、大きな練習場に行くとかね。TPOに合わせて練習してみてください。
木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。
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