遠藤保仁がCLで絶対見るべき7選手を分析 そのひとり久保建英の課題も語った (4ページ目)

  • PR  篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

ヨシュア・キミッヒ(バイエルン・ミュンヘン)

 キミッヒはバイエルンに移籍してきた当初、サイドバックとして起用されていたのでそのイメージがあるんですけど、サイドバックにしては足元がうますぎるし、正直サイドで使うのはもったいない選手ではありました。

 アンカーのポジションでボールを受けるためのポジショニングだったり、テクニックだったり、判断力が世界でもトップレベルで、キックも本当に精度が高いですよね。

 アンカーは相手からプレッシャーを360度から受けるので、片方からしかプレッシャーを受けないサイドバックと比べると、当然難しいポジションだと思います。でも彼の場合はプレッシャーを受けることよりも360度逃げ道があるメリットのほうが大きくて、サイドバックよりもラクだなと感じていると思います。

 最近のアンカーはどうしても高いフィジカルが求められてしまいますが、彼は強さよりもうまさで勝負できる選手で、体格的にも日本人に近いものがありますよね。自分としてもキミッヒみたいな選手につい目がいっちゃいます。子どもたちにもこういう選手をお手本にしてもらいたいですね。

久保建英(レアル・ソシエダ)

 久保選手については純粋に応援しています。今シーズンは毎試合のように得点に絡んで、MOM級の活躍を継続していて、本当に目を見張るものがあります。彼だけではないですけど、日本人がUEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメントでプレーするのは改めてすごい時代だと思いますね。

 彼がこれだけ活躍できているのは、彼の能力はもちろんですが、チームスタイルとの相性も非常によかったと思います。攻撃的でボールを大事にするスタイルで、久保選手が一番得意とする右ウイングでプレーする回数が多くて、味方も彼がプレーしやすいようにスペースや時間を作ってくれています。

 そこは彼がこれまでプレーしたマジョルカやヘタフェとは大きく異なる点ですよね。またそのなかで結果を残してチームからの信頼も勝ち取ったことで、よりプレーに安定感が増したと思います。

 あと、たまに消える時間帯がなくなれば、より完成された選手になると思います。ただ、そこはまだ若い彼の伸びしろですね。チーム事情にもよると思いますが、自分やチームが不利な状況でも自分の間合いに持っていく、そういう状況を作り出すことが必要になると思います。

 ベスト16では相手に警戒される選手になっていると思いますが、だからこそもうワンランク上の選手になれるチャンスだと思いますね。相手はパリ・サンジェルマンと優勝候補の強豪です。その相手に彼がどれだけ決定的な仕事ができるのか非常に楽しみです。

「UEFAチャンピオンズリーグ」ベスト16がスタート
久保建英擁するR・ソシエダはPSGと対戦
「UEFAヨーロッパリーグ」では三笘薫、遠藤航らが出場

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