CL決勝に見た「スターより駒」。欧州サッカーの新潮流は面白いのか (3ページ目)
要はバランスなのだけれど、スターもいれば兵隊もいた、かつてのサッカーを懐かしむわけではないが、今回の決勝には、どこか行きすぎているような印象を受けた。無機質で機械的。ラテン色、マリーシアに欠けた。
メッシ、ロナウドの時代が終わりを告げたいま、欧州サッカー界は新たな道を探ろうとしている。今回のチェルシーのサッカーが、もし世界の最先端を行くスタイルだとすれば、ちょっと心配だ。
そこに、「守備的サッカー対攻撃的サッカー」とは、また異なる対立軸を見た気がする。選手が一種の駒のように、必要以上に地味に映るこの手のサッカーが興隆してはマズいと、他のチームが巻き返しを図るのか。例えばスペイン勢がその一翼を担うのか。
新たな局面を迎えているかに見える欧州サッカーから、目を離すことはできない。
3 / 3