J2ウォッチャー平畠啓史が今季見つけた、語らずにはいられない好プレーヤー5人 (5ページ目)

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu

【三笘薫的。将来が楽しみなドリブラー】

松澤海斗(V・ファーレン長崎/MF)
まつざわ・かいと/2001年2月5日生まれ/身長174cm、66kg

 三笘薫選手的な左サイドの攻撃的なポジションで、ドリブルを仕掛けていきます。

 三笘選手のようにボールを突きながらドリブルして、相手の逆を突いていく。かわすだけじゃなくて、なんならゴールラインまで持っていって、ゴールラインと平行に中にも入ったりできるのがちょっと三笘選手っぽいんですよね。もう、すでにそれはいろんな人が言っていると思うんですが。

 長崎は外国籍選手も多くいて個の力が強烈で、そこに目が行きがちですが、松澤選手やジョップ・セリンサリウも若くていい選手なんですよね。このふたりはもうちょっと見たかったですね。出番が多かったわけではなかったんですが、出た時はすごく活躍していました。個人的には来シーズンもっと見たい選手。

 試合によっては真ん中で使われることもありました。中央でファンマ・デルガド選手と組むこともあり、そのなかでシュートの機会も増えました。でもやっぱり面白いのは左サイドに開いてボールを受けて1対1で仕掛ける時ですよね。

 せっかくいい形でボールが入ってサイドで1対1になった時に、何回もボールを下げちゃう選手っているじゃないですか、松澤選手は1対1で行ってくれるんですよ。自分の持ち味を理解しているし、見ている側も仕掛けることを感じている。

 今シーズンずっと出場していたわけではないので、多分まだまだプレーの幅が広がるんじゃないかと。ジョップ・セリンサリウ選手とともに今年見つけた将来楽しみな選手ですね。

平畠啓史 
ひらはた・けいじ/1968年8月14日生まれ。大阪府出身。芸能界随一のサッカー通として知られ、サッカー愛溢れる語り口が人気で、多くのサッカー関連番組に出演中。『平畠啓史Jリーグ56クラブ巡礼2020 日本全国56人に会ってきた』(ヨシモトブックス)など、サッカー関連の著書も多い。

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る