阪神黄金時代到来のカギを握る8人の若虎 将来のエース、次世代を担う4番候補も (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

野口恭佑(外野手/23歳/右投右打/2022年育成ドラフト1位/九州産業大)

 創成館高時代は2年秋の明治神宮大会で、根尾昂(現・中日)らを擁して「最強世代」と呼ばれた大阪桐蔭を破る金星を挙げた。当時は細身な1番打者でスカウトから注目される存在ではなかったが、九州産業大進学後にビルドアップに成功。強力なパンチ力を生かした打撃は、大いなる可能性を感じさせた。

 育成ドラフト会議で指名され、背番号121で戦った今季はウエスタン・リーグで67試合に出場。打率.303、6本塁打、18打点と結果を残した。岡田監督の評価も高く、シーズン後には支配下登録されている。

 森下翔太、小野寺暖、井上広大、井坪陽生ら右の有望強打者がひしめく外野陣でのし上がるのは至難の業。それでも、育成からはい上がったバットマンの生命力は、きっと一軍の舞台で必要とされる時がくるはずだ。

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プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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